はじめに
本記事では、Google の Gemma モデルと Groq API を使ったドキュメント Q&A アプリケーションの開発について説明します。Gemma は、Google の Gemini モデルと同じ研究と技術を使って開発された軽量で オープンソースの言語モデルのファミリーです。Groq は、言語モデルに高速な推論を提供する専用のプラットフォームです。これらのツールを組み合わせることで、強力で効率的な質問応答システムを構築できます。
Gemma モデルの概要
Gemma は、Google が開発した2 億から7 億パラメーターまでのオープンソースの言語モデルのコレクションです。これらのモデルは、Google の独自の Gemini モデルと同じ研究と技術を使って構築されているため、さまざまな自然言語処理タスクに対して強力で使いやすいオプションとなっています。
Gemma モデルは、Hugging Face や Kaggle、Groq の推論エンジンなどのプラットフォームで利用できます。Groq は、カスタム設計の Language Processing Unit (LPU) を使って言語モデルの推論速度を大幅に高速化する専用のプラットフォームです。
Groq 推論エンジン
Groq プラットフォームは、Gemma 7B、Llama 370B などのオープンソースの言語モデルにAPIアクセスを提供しています。Groq はサービスの価格情報も公開しているため、プロジェクトにおけるコストを理解しやすくなっています。
開発環境のセットアップ
ビデオでは、開発者がPythonの仮想環境を設定し、Streamlit、Langchain、Groq APIクライアントなどの必要なライブラリをインストールしています。Groq APIキーとGoogle APIキーの2つの環境変数を設定しています。
ドキュメントQ&Aチャットボットの実装
開発者は、ユーザーの質問を入力できるTextフィールドを持つStreamlit アプリケーションを作成しています。PDFドキュメントの読み込み、チャンク分割、Google Generative AI の埋め込みを行う関数を定義し、ベクトル埋め込みをセッション状態変数に保存しています。
ドキュメントコレクションの問い合わせ
ユーザーが質問を入力してボタンをクリックすると、保存されたベクトル埋め込みを使ってLangchainの検索チェーンを作成し、質問に対する応答を表示します。この応答には、ドキュメントコレクションから抽出された最も関連性の高い情報と、その情報が見つかった文脈が含まれます。
まとめ
Gemma モデルと Groq 推論エンジンの力を活用することで、開発者はドキュメント Q&A アプリケーションを構築しました。このアプローチは、最先端の言語モデルと専用のハードウェアを組み合わせることで、効率的で高性能な自然言語処理アプリケーションを実現する可能性を示しています。
キーポイント:
- Gemma は、Google の Gemini モデルと同じ研究と技術を使って開発された軽量なオープンソースの言語モデルのファミリーです。
- Groq は、カスタム設計の Language Processing Unit (LPU) を使って言語モデルの推論速度を高速化する専用のプラットフォームです。
- 開発者は、Python の仮想環境を設定し、必要なライブラリをインストールし、Groq API とGoogle API の環境変数を設定しました。
- ドキュメント Q&A チャットボットは、Streamlit、Langchain、Google Generative AI の埋め込みを使って実装されています。
- Langchainの検索チェーンを使って、ユーザーの質問に基づいてドキュメントコレクションから関連情報を検索しています。